籐編みの基本

用意する道具

  1. メジャー
    寸法を測るときに必ず使うものです。金属製の巻き尺がおすすめで、2m以上あるといいです。
  2. 霧吹き(スプレー)
    乾燥して硬くなってしまった籐(ラタン)を湿らせ、柔らかくし直すのに使います。
  3. ハサミ
    刃先が短い、よく切れる剪定ばさみがおすすめです。
  4. 目打ち
    差し込みやすいよう穴を広げ、隙間を作る時に使います。
  5. カッター
    丸芯の先を削るのに使います。
  6. エンマ・ペンチ
    折癖をつけたり、繊維を潰すときに使います。
  7. ワニグチクリップ・洗濯ばさみ
    編んでいる途中の籐をまとめておくのに便利です。跡がつかないようにあまり挟む力が強くないものがおすすめです。
  8. バケツ
    乾いている籐を湿らせるときに使います。初めに、5~10分ほど浸しておきましょう。

籐編み前の事前知識

籐編みを行う前にいくつかの知っておいた方がいいポイントがあります。これらのポイントを抑えていくことにより、より籐編みの楽しさや編み方のバリエーションの豊かさに繋がりますので、確認していきましょう。

  • 籐を十分に湿らせる
    大前提に籐はお客様のお手元に届くときには乾燥した状態です。籐は乾燥していると簡単に折れてしまいます。そこで、湿らせることで、曲げたり編んだりし易くします。水に5~10分ほど浸し、軽く水切りしましょう。(※浸しすぎると籐本来の艶である油分が流れてしまい、色も変色してしまうので注意しましょう。)

  • 籐の硬さの見分け方
    籐は自然由来の素材のため、1本1本少しですが硬さが異なります。硬さの違いを知ることで、用途に合わせた作品作りができます。

状態 用途
まっすぐで硬く、丈夫 増し芯
柔らかさがあり、コシもある
曲げても折れにくい
堅芯や編み芯、巻き芯
ワラの様に柔らかい
キズや汚れがあり均一でない
リース作り
簡単に折れてしまう アロマスティック


  • 絶対に折れたくない箇所での豆知識
    籐には柔軟性があり曲げても比較的折れにくいのが特徴ですが、絶対に折れないということはありません。しかし、折れにくくする方法があります。それはエンマを使い籐の繊維を少し潰すという方法です。また、エンマがない場合は、ねじりながら編むことによって折れにくくなります。折れてもらっては困るという箇所で、この豆知識を活かしてみましょう。

編み物の構成

  • 竪芯:カゴなどの骨組みとなる部分
  • 増し芯:作品を大きくするために竪芯として追加したり、補強するための部分
  • 編み芯:竪芯に編んでいき、面を作っていく部分
  • 手芯:持ち手を作る際に土台となる部分
  • 巻き芯:手芯に巻き付け、太さを出す部分

基本的にまず骨組みである竪芯を組んでいき、その間に面をつけるため編み糸で編んでいきます。その後、バリエーションとして持ち手などを付け加える手順が基本となります。

作品作りへの心構え

籐編みを行っていると、どうしても編み目などをきっちり揃えているかを気にしてしまい、完璧を求めて挫折してしまいがちです。最初のうちは、編み目を気にせず、ラフな気持ちで作品作りを行いましょう。籐編みの良さは、多少編み目がまばらでも可愛く見えるところにもあります。

染色

籐には元から染色されたものもありますが、自分で染色し、お好みの色を付けることができます。何色も使いたい場合は編む前に、一色の場合は編んだ後に染色をおすすめします。
弊社でも染料を販売しております。

片付け時

残った籐は必ず乾燥させてから片付けをしてください。湿った状態のまま風通しの悪い場所で保管しますと、カビ等の発生の原因となります。